今日は祝日だった。
いつものお休みと同じように、ずっとパソコンの前に座り、Blenderという無料の3DCGソフトでああでもないこうでもないと悪戦苦闘していた。
基本操作は一応覚えた。Eで押し出し、Sで拡大縮小、Gで移動、ctrl Bでベベル、オブジェクトモードと編集モードの切り替えはtabキー......などなど。
しかしなかなか仮想世界でものをつくるのは難しい。
今日は星とハートを作ってみた。先日は手やら足やら挑もうとしたが、6本指になったり指がくっついたり足の底を平らにできなかったりとなかなかうまくいかず、それで難易度を落としてみたのだ。
星はうまくできた。ポケモンのスターミーみたいなものもつくることができた。
しかしハートはできなかった。ハートらしきものはできたけど、動画を見てもブログを見てもいまいち曲がり具合がよくならなかった。また挑戦したい。

今日、ニコ動で「日常893話」というふざけたタイトルの動画を久しぶりにみた。
全部で12分ほど。8分間は性教育、残り4分は伊藤文學さんやNRK姉貴が出てくるラブオイル回だ。
この動画の1番の笑いどころはラスト10秒だ。修学旅行前のお話で男子にラブオイルを渡すと言っていたラブオイル校長。生徒たちと握手をし、2人の男子にはラブオイルを渡したが、3人目の男子にはなぜか渡されなかった。そのときに流れる「オイルショック」という実にうまいコメントに、私も含めた視聴者はみな草を禁じ得ない。

そんなときにふと、今文學さんは何をしているだろう、と思った。
検索してみるとブログがあった。

最新の記事の1つ2つを眺めていると、飾らない文体ですぐに引き込まれた。
文學さんは89歳であること。週3回(火、木、土)に新しくできた老人ホームに通っていること。その施設に大満足していること。そこでは天女のような若い女性がいて体を洗ってくれること。その女性は高校卒業したばかりで彼氏がいるが、今はその女性と会うことがとても楽しみであること。食事が美味しく、米一粒残さないこと。その施設に完全にボケてしまった70代くらいのお婆さんがいて、自力で食事もできず、そのボケ面を見ることが辛いこと。自分自身も歳をとってボケるのが怖いこと。時代劇をよく見ているが脳の老化のため見た記憶がなくなっているので毎回新鮮な気分で見れていること。他の楽しみが食べることで、そのせいでお腹がぽっこりしていること。周りの友人知人の死別が悲しいこと。話し相手が減って寂しいこと。自分が死んでいくなら周りに迷惑をかけずに、と願っていること。

たくさんの思いが綴られていた。
そしてほかの日記を見ると、重複している箇所をよく見かけた。同じ内容が何度か出てくる。強調したいのか、脳の衰えが少しずつきているのか、前者であってほしい。それか人生で起こる出来事がかなり減ってきているため、新しく書くこともそれに比例して少なくなっているのかなとも思った。いずれにせよ、時代劇における物忘れを読んだときに、あんなに多方面で活躍していて多用な関係を築いてきた文學さんでもやはり脳の衰えはくるのかなと当たり前のことに気づかされた。

だったら私は、会いたい人もいない、行きたい場所もない、過去を引きずり未来に目をつぶり、休日は引きこもり、碌に声も出さず、身を案じたくなるような知人もなく、身を案じてくれるような友人恋人もなく、愚痴を言ったり聞いたりする関係すらもない私は、もっと早くにボケるだろう。ボケる前に死にたい。
文學さんは来年は90歳。卒寿の祝いを、と言ってくれる知り合いがいて会いたいらしい。

とてもうらやましい。
どうしたらそんな関係が築けるのだろうか。
私はどうすればいいのか。